4.企業のメンタルヘルス対策 手順-ステップ2「方針策定」

今回は「2.企業のメンタルヘルス対策 手順表」で示した「メンタルヘルス対策の手順モデル」の、ステップ2である、「方針策定」について詳細を掲載します。

● なぜ方針策定が必要なのか ●

メンタルヘルス対策は千差万別だから

 労働安全衛生法第3条や労働契約法第5条は、企業に労働者の健康確保を求め、労働安全衛生法第70条の2により「労働者の心の健康の保持増進のための指針(平成18年3月31日指針公示第3号)」を示し、同法第69条により、「事業者は、労働者の健康の保持増進を図るため、必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるよう努めなければならない」と定め、労働者にもその措置を利用して自らの健康の保持増進を求めています。
 しかし、メンタルヘルス対策そのものは、疾病の性質上、画一的な対策の実施が難しいため、企業が実施している対策はケースバイケースになりがちです。
 そのため、自社の対応可能な範囲を見極め、その範囲の中で不公平な対応をしないようにするための“基準(又はガイドライン)”として、自社の方針が必要になってきます。
 また、現在メンタルヘルス問題が社内で発生していなくても、予防を重視した方針を策定する必要があると考えます。

● まずは、誰が策定に関わるのかを決める ●

メンタルヘルス推進者の決定

 メンタルヘルス対策の自社方針策定をはじめ、企画・運営を担う、“メンタルヘルス推進者”を決定します。
 メンタルヘルス推進者を誰にするかは、会社の規模や風土(社員との関係等)によって異なってくると考えられます。
 メンタルヘルス推進者の構成例
(いずれの場合も責任者は社長または担当役員が望ましい。)

 ① 役員会
 ② 人事・労務・総務部門担当者
 ③ 安全衛生委員会等の社内の既存組織
 ④ 各部門の役職者

● 次に、メンタルヘルス推進者のベクトルを合わせる ●

自社の現状把握

 メンタルヘルス障がいの発生の有無、社員の理解度等を把握します。

メンタルヘルスに対する共通認識を持つ

 メンタルヘルス推進者は、メンタルヘルス問題の基礎的な知識と経営者の考え方を共有します。

● そして、方針を策定する ●

メンタルヘルス対策の方針は、自社の現状を踏まえて策定することになりますが、以下の3つの視点でまとめてみることを提案します。

1.目的を明確にする

 なぜ、何(誰)のために対策するのか

2.目指すべき具体的な姿を明確にする

 メンタルヘルスが健全な状態の時の、職場や社員の具体的な姿がイメージできるものにする。(社員全員が理解できる言葉を使う)

3.価値観(行動指針)が分かる

 目的を理解し、目指すべき姿に近づくために、社内の人は何を行動の拠り所とすべきかを示す。

方針策定のプロセス自体が メンタルヘルス対策 になります

方針を策定するには、話し合い(コミュニケーション)が重要になってきます。
テーマは何であれ、このような、話し合いの場を持つこと自体がメンタルヘルス対策になります。

掲載日:平成24年2月14日

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